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下町イーハトーブ。

漫画家森山まみちのブログです。秋田書店ミステリーボニータにて宮沢賢治の物語「銀のノスタルヂア」を不定期掲載。只今育児休暇中。2016年6月より制作再開です。

賢治のふるさと、花巻大沢温泉で湯治してきました。

イーハトーヴへの旅 賢治さんを探して。

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こんにちは!

 

もう1カ月以上もご無沙汰しておりました。

 

関東地方はいよいよ梅雨入り・・・という今日この頃。

お元気でお過ごしでしょうか?

 

さて、さる5月9~17日に9日間ほど、岩手へ取材を含めた湯治旅行に行ってきました。

 

場所は賢治のふるさとである花巻の大沢温泉です。

 

公式サイトはこちら。

http://www.oosawaonsen.com/

 

大沢温泉は賢治にとって幼少期に仏教講習を聴きに信心深い父親と訪れて以来、農学校の教師時代に生徒たちと真夜中にこっそり訪れたというほどなじみの深い温泉です。

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明治期の大沢温泉での写真から。

ちょっとわかりにくいかもですが、2列目の大人たちの左から5番目の白い着物と黒帯の男性の右側にいる縞模様の着物の少年が賢治さんですよ~。^^

 

 個人的にここ2年の間で元来弱い胃がいっそう弱くなったこともあり、取材半分ついでに湯治をしてこよう!ということで10年ぶりの一人旅でした。(ノ´∀`*)

 

 イーハトーブ取材はいずれ漫画で生かすようにして、今回はいったい湯治場ってどういうところなのかあくまでいげんさんとして滞在してみたことを綴っていこうと思います。

 

かなり長文ですが、とっても素敵なところだったので、これから訪れる方の事前情報として役立てていただければ幸いです。

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 (「花巻へ行こう」岩手・花巻市 観光ガイドブックより)

 

花巻の西方に位置する温泉郷

豊かな自然と青緑色が美しい豊沢川に恵まれた温泉がたくさんあり、古くから湯治客で賑わっていたそうです。

 志たて温泉、大沢温泉鉛温泉・・・

 その歴史は平安時代坂上田村麻呂が発見したといわれて以来、なんと1200年というのだから驚きです!

 

 

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温泉のすぐそばに豊沢川がながれています。

ドドドオ・・・という川の流れる音がヒーリングミュージックのように聞こえてきます。

 

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写真はバス停から降りたところの大沢温泉へ向かう坂道。

 

賢治の時代からこの坂は変わらない風景だそうです。

この両脇は桜なのです。

ちょうど満開の時期だったそうですが、鳥に食べられてしまったそう。

残念ですが、ちょっと微笑ましいですね~。(*´∀`*)

 

大沢温泉には3つの宿泊施設があります。

古い木造家屋の情緒あふれる自炊部。(写真中央の家屋)

賢治が泊まった萱ぶき屋根の菊水館。(写真では見えませんが中央の家屋の奥に位置します)

高村光太郎が愛した山水閣。(写真右側に位置する旅館)

 

 あ、そうそう。

花巻駅から大沢温泉まではバスで25分ほど。

無料の送迎バスが新花巻駅・花巻駅がでているので是非活用して下さいね。^^

(普通の市営バスを利用すると620円かかっちゃいます!)

 

 今では車やバスでの移動が主ですが、賢治の時代には大沢温泉まで、有名な軽便鉄道とトテ馬車が通っていました。

当時も非常な盛況で乗車できずに貨物車両にまで人が乗っていたそうです。

 

 

 

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(出典:「栄光の軌道 花巻電鉄」佐々木幸夫著 ( 熊谷印刷出版部))

 

 

さて、どの宿泊施設にしようかな? 

 

 わたしは貧乏一人孤独な取材旅行&長期滞在のコストもあるので、低価格で泊まれる自炊部にしました。(;´∀`)

 

実は、3月にNHK「あさイチ!」で岩手花巻レポートの回を偶然観たときに、そのわびしい昔ながらの風情に一目ぼれしてしまい、即決!(笑)

 

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 なんて素敵な門がまえ!!

なんと、建物は210年前からずっと使用されているそうです。

 

ふおおおおお!

210年・・・!!江戸時代ですか・・・?!Σ(゚Д゚||;)

 

わたしの撮影テクでは迫力がいまいち伝わってこないのですが、ネットで自炊部の画像検索すると、その凄さがわかります!(特に雪の季節がおすすめ!)

 

あらら・・・?

 

 よく見ると、有難いことに、「東京・林」の文字が迎えられておりますよ?

でも御一行様って・・・わたし一人なのですが・・・

えへへ・・・まあいっか。(*´ェ`*)

すごすご・・・。

 

 さて、なかに入ると・・・

 

事務所がすぐにあり、チェックイン♪

きりっとした紺色の半被を着た素朴な係の青年が案内して下さいます。

(半被姿の青年って、なんてかっこいいんやろ・・・と、ここで職業柄不埒な感想が頭をよぎります・・・)

 

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門がまえもそうなのですが、中も風情がありますね・・・!

事務所の隣には待合室があり、古い箪笥や花巻傘、昔ながらの電話機も発見!!

そして机には賢治のシルエットが!!きゃあ!!

 

ここの待合室で地元のおっちゃんが新聞を読んでいたり、おばちゃんたちが談笑している平和な光景を、滞在中幾度か見ましたよ。

昔は湯治客とお客さんがここで待ち合わしていたんですねえ。(´ェ`*)

 

 

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わたしが案内されたのは本館3階の7号室。

 

ここの右側の階段をぎしぎしとのぼっていって・・・

うわあ~趣がある~。

 

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 靴箱に靴をあずけます。

 

ギシ、ギシ・・・という足跡を響かせながら渡り廊下を歩きます。

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 実は、予約時に角部屋をお願いしていたこともあり、ラッキーにも手配していただけました・・・!

さきほどの正面玄関が本館2階。その上の左端に位置します。(目立つスポット!)

 

 こちらは部屋からそとをみた様子。

非常出口にもあたります。

向こうの建物も自炊部です!

実際行ってみて驚いたのですが、この自炊部、ものすごく広かった!

 

お部屋の中はこのような感じ。

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  うひょおおおお・・・(((((( ;゚Д゚)))))

わびさびィ・・・!

つげ義春の描く漫画のキャラが炬燵の中からでてきそうですね!素敵!

 

お部屋には冷蔵庫とテレビが備え付けなので自由に利用できます。

 

 さて・・・☆

部屋で係の方からていねいに説明を受けます。

 

自炊部では積上げ制。

利用するお布団やシーツ、枕、炬燵、浴衣や丹禅にはお金がかかり、1日ごとに加算されてゆきます。

なので、長期湯治の方は自分で布団をもちこんだりするそうです。

 

わたしが利用した金額はこのような感じ。(1日の利用金額)

 

上かけ布団・・・210円

中かけ布団・・・210円

しきふとん・・・210円

丹前と浴衣・・・263円

シーツ・・・74円

枕・・・10円

電気こたつ損料・・・315円

 

これの8泊分なので、トータルで10336円。

 

使ったシーツや浴衣は事務所へもってゆけば新しいものと変えてくれるので、遠慮せず持っていくほうが得です。(人´∀`)

後日談ですが、わたしはこの積上げ制度がいまいちわからず、シーツを8泊洗わず同じものを使い続け、(涙)チェックアウトのときに8泊分代金をとられるのか・・・!ということを初めて知り「洗ってもらえばよかったあああ!!」と後悔しました・・・TT

 

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 こちらは出された丹前。

この丹前、とても作りがしっかりしていて、丁寧な縫製で感動したので滞在中ずっと着用していました☆

(そして、気づかないうちに着物に穴をあけてしまいました・・・すみません・・・!)

 ここの丹前ほしいなあ。たしか埼玉県で作られたと書いてあったのだけど・・・。

 

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こちらは館内の地図。

見ての通り、かなり複雑な構造です・・・!

(でもいざ歩いてみると、案内看板がでているので迷うことはありません^^)

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館内のスピーカー。

お知らせは昔ながらの「ピンポンパンポーン♪」の音とともに、こちらから発せられます。

のどかですねえ~。(´∀`*)

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 ではでは、さっそくお風呂にいきましょう!!

 

 自炊部では全部で5つの温泉を利用できます。

 

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表玄関にこのような案内書も。

地元の方も多く利用されているそうです。

 

以下、各湯の特徴をネット情報かつ筆者の独断と偏見かつ湯治客から伺った情報もふまえて明記いたしますね~!+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚

場所的に写真は撮影できませんでしたが・・・!

 

 

大沢温泉

泉質 : アルカリ性単純泉単純泉
     *いろいろな成分がバランスよく溶け込んで、突出した成分がない泉質
泉温 : 51.3℃
効能 : 神経痛、関節痛、運動麻痺、うちみ、くじき、慢性消化器病、冷え性、

   疲労回復 等

 

☆豊沢の湯

山水閣の中にあり、5つの湯の中で一番洗い場が広いです。

温泉に慣れていない方も利用しやすい半露天風呂。

お風呂の眼前には豊沢川が流れ、マイナスイオンで癒されます。

どの時間帯でも安心して広々と入れるので一番使用頻度が高かったです。

脱衣所もスペースがあり、化粧台は4席。ドライヤーあり。

シャンプー・ボディソープ備え付け。24時間入浴可。

 

☆大沢の湯

大沢温泉といえばココ。

今どき珍しい男女混浴完全露天風呂。

しかもすぐそばにまがり橋がかかり、ここを渡ってるときに、裸で風呂に入ってる人たちが丸見えであります!。

水着・タオルの着用の入浴は禁止されているので注意。

ほぼ男性の独断場ですが、果はいに挑戦する女性たちもいます。拍手!

最近になって夜の8時~9時までは女性専用となり、利用しやすくなりました。

そのときには、この曲がり橋を女子の裸体を見ぬようさささ~と逆方向を観て通り過ぎてゆく男性客のほほえましい光景も展開されるとのことです。(*´∀`*)

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 写真の右側に、男たちの裸体と大沢の湯の光景が広がっていたのだが、くじけてしまいそこまで撮影できなかった!

川のせせらぎと星空、山の風情、目の前はわたり橋と菊水館の萱ぶきという絶景。

恥ずかしさを超えて、ここには絶対入るべし!

 

 ☆菊水の湯

風情あるわたり橋をわたって、菊水館の中にある、温かな作りの木造風呂。

木の香りで癒されますが、熱いときがあるので注意!

洗い場と浴槽もせまいので、温泉に慣れていない方ははじめ躊躇されるかも。

地元の老婦人の中にはここの湯が一番じっくり身体に効くという意見もあります。

シャンプー・ボディソープ備え付け。

脱衣所の化粧台は1席。ドライヤーあり。

 

☆薬師の湯

自炊部の地下にある湯。

名前の通り、一番薬効が高いともいわれています。

昔のお風呂は地下にあったそうで、ここのお湯もその形を引き継いでいるのでしょう。

湯船はあつめとぬるめとに2つわかれており、洗い場はせまいが、静かなためか何度も利用したくなります。

早朝4時5時にいくと殆ど誰もいないので独占できる確率高し。

シャンプー・ボディソープ備え付け。

脱衣所の化粧台は1席。ドライヤーあり。

 

 ☆かわべの湯

女性専用半露天風呂。薬師の湯のすぐそばに設置されています。

大沢の湯が利用しづらい女性客のためにつくられたものなのか、小さな露天、という風情。

人があまり入っていることは少ないので、独占できる確率高し。

 

 

 

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 こちらは湯治中に出会ったたあいのない食べモノたちです~。(*´▽`*)

朝に飲む子岩井牛乳のおいしいこと・・・!!

なんだかろくなものを食べていない感じですが、ラーメンとかおにぎりとか、シンプルなものが異様に美味しく感じられました。

 

 ということで、お次はごはんのことなどを書きますね!

 

自炊部という名の通り、自炊施設が館内にいくつかあります。

 

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  写真は館内で一番大きい自炊場!

ここでごはん作るんですねえ~。いいなあ。o(´∇`*o)(o*´∇`)o

 

残念ながらわたしはこちらの利用はかなわず、本館のちいさな自炊場でちょこちょこ料理しておりました。

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 お鍋やヤカン、フライパンといった調理器具や食器は自由に利用できます。

電子レンジもあり。包丁も事務所から貸出できますよ~。^^

 

そして肝心のガスは・・・もちろん都市ガスではありません。

また、このわびさびの温泉郷ではIHなどもってのほか!!

 

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 じゃじゃん!

なんとも懐かしいコインコンローー!! Σ(゚Д゚|||)

10円を入れて、レバーを回して着火マンで火をつけます。

10円で8分間持続するそうです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・。;▽;

 

・・・これを最初みたとき、一体どうすればよいのか戸惑い、かなり躊躇しました。

偉そうなことをいっても、わたしも現代人。

実はガスが苦手でIH利用者です・・・。ううう・・・。

 

最初はガスを使わないようにしていたんですが、そうもいってられず。

お部屋の備え付けのポットのお湯が自熱なのでぬるくなることと、自炊のほうが自分の体調にあった食事ができるので、思い切って使い方を掃除のおばさんに尋ねました。( ;∀;)

詳しい使い方は上記のラフスケッチを読んでみてくださいね☆

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 このコンロ、製造年が昭和50年代。

意外と新しい代物だということがわかり、(といっても30年以上前ですが・・・!)ちょっと親近感がわきました。

いざ使うと可愛いし面白~い!!

最終日までとてもお世話になりました!+(*´∀`)b°

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 自炊部ではお食事処の「やはぎ」や売店があります。

なので、自炊が苦手な人も大丈夫!

 

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 こちらはやはぎの玄関とメニュー。

哀愁支那蕎麦・・・!

情熱のナポリタン・・・!

 

かなりの遊び心が感じられますね☆

メニューも豊富で盛りも多いので、短期の滞在ならこちらを利用されてもよいかと思います。

おすすめは十割南部蕎麦と金勢巻きだそうですよ~゚+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚

 

残念ながら私は胃病でこちらを利用することはかないませんでしたが、最終日に元気になったときにオトナあんみつを食べました。

あじは・・・オトナな感じでした☆(うふ!)

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 こちらは事務所のお隣にある売店。

 30年代ちっくで懐かしさたっぷり・・・。

 

食材や調味料、お菓子、アイス、飲み物、日用品、洗面具やお土産など、コンビニ並みにほとんどのものがそろってあるので安心です。

唯一生肉はないのですが、前日に頼むと取り寄せてくださるそうです。

ここで山菜のゼンマイ(でかい)を発見したときは、本気で買おうかどうか迷いました・・・!

 

ただ、お値段が少々高いのが難点。

食費を切りつめたい方は外で食材を買いこんだり、家でつくったものを持ち込んだりしてうまくやりくりしている方が多かったです。♪d(´▽`)b♪

 

あと、炊き出しも行っているそうで、事務所に前日に予約をすれば、

 ご飯・・・168円

お味噌汁・・・105円

 でいただけます。^^

これにおかずを持ち込んでいただくのが一番楽でお安くすむかも☆

(ご飯のお代金は、お米で支払ってもよいそうです。いいですね~)

 

また、もし滞在中調理をする場合は、調味料は自炊部では備え付けていないので、持参することをおすすめします。

お塩・お醤油・オイルさえあれば、なんとかなる!と湯治客から教えていただきました。

 わたしは調味料をまったく持ってこなかったのでイトーヨーカドで68円のマヨネーズを購入し、オイルの代わりと味付けに使用していました。(´∀`;A

 

 

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 そして・・・就寝。

 

自炊部では、夜10時以降の宴会やどんちゃん騒ぎは控えてもらっているそう。

 

その時間帯に夜警の方が見回りで巡回しています。

 

東京では考えられないことですが、ここにくると、夜の10時が本当の夜のように感じられます。

本当に静かです。

そして、ものすごく眠くなるのです・・・!

 

普段、わたくしは環境がかわると殆ど眠れない困った人なんですが、ここでは初日から爆睡。(笑)

どうやらこれはわたしだけではないらしく、この時間帯になるとお隣からも寝息が聞こえてきます。

 おそらく、24時間聞こえるドドド・・・と豊沢川の流れる音と、温泉のぽかぽかがほどよい弛緩をうみだすのでしょうね・・・。

これはみなが湯治にくるわけだわ・・・と納得しました。

 

翌朝になると、なぜか5時くらいから起き出す方が・・・!(*゚0゚)

わたしも5時か6時に目が覚めるようになっていました。

早寝早起きが習慣づく環境だなあ。

 

 また、自炊部のスタッフの感じのよさも特筆です!

歩いていると、必ず向こうから気持ちよく挨拶してくれます。

困ったことがあると大抵は聞いてもらえると思います。

きっと接客の訓練がしっかりされているのでしょうね。

 

 ある夜・・・。

布団に入ってうつら・・・うつら・・・としていると、見回りのスタッフの足音が。

すると、わたしのお部屋の前でかがみこみ、一体何をしているのかな・・・とちら、とみると、

乱れたスリッパを直してくれていた・・・!!

 

また静かに歩きだすスタッフの足音を聞きながら、「グッジョブ!!」と親指をつきたてたのはいうまでもありません・・・!

 

 風情ある温泉に入れて低コストの宿泊料で旅館並みの感じのよさ・・・

多くの宿泊客さんのレビューを読んでもこの部分が一番評価されているとおりでした。

 

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 自炊部のまわりは花や木々に囲まれ、緑が大好きなわたしはよくお散歩しました。

 

大沢温泉の坂道には左手に小さな水神神社があります。

 

境内にある力強い水車小屋。動きは健在。

 

 そして・・・・

 

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 かの有名な金勢様もおわしましたー!!

きゃはー!!━━━━(#゚ロ゚#)━━━━!!!!!!!!!!!!

 

 

生まれてはじめて男根というシンボルを見て衝撃・・・!

わたしの実家、阿波では男根の神様は道祖神でも拝むことができなかったのであります・・・!民俗学好きとしては感激です!!

 

つい、まじまじと見てしまいました・・・。(∩∀`*)

五穀豊穣・縁結び・子宝・安産・立身出世・商売繁盛・下の病気にご利益があるといわれております。

こちらの今精さまはここの仮宮で冬を越した後、4月29日の金勢祭りで大沢温泉にて女性たちの手で洗い清められ、本宮の大沢大久保山の神社に奉納されるそう。

今この仮宮で祀られているのは分身だそうです。(分身て!)

 

イーハトーヴ金勢祭りの情報

 http://www.kanko-hanamaki.ne.jp/event/event_detail.php?id=95

 http://www.uchinome.jp/event/otherevent/2010/event43_1.html

 

神社の後方には・・・

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 朝露とご来光にキラキラ光る葉桜。

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 レンギョウかしら。

本当に綺麗・・・。

野に咲く山野草に何故こんなにも癒されるのでしょうか・・・。

 

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 こちらは温泉前のバス停の待合室に貼られていたポスター。

今なお賢治さんがいろんなところでご活躍です。

生前、約100年後にまさか自分がごみのポスターの主役になろうとは思ってもみなかったでしょう・・・。

(下ノ畑ニ捨てちゃだめえええ・・・!ヽ(`Д´)ノ )

 

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 最終日のチェックアウトのときに撮影。

新緑がとっても綺麗でした!

 

さて、今回の総宿泊料を明記しておきますね!

 

室料・・・2286円(一日)×8泊=18288円

これにさきほどの寝具代・・・10336円

1日だけ「やはぎ」で朝食を頼んだのでこの料金・・・680円

 

トータルで8泊9日で29304円。

 

有難いことに、チェックアウト時に500円の次回宿泊割引券をいただきました!

((嬉´∀`嬉))ノ

 

ド貧旅行には本当にコストパフォーマンスはよかったです。

これでもし花巻ー東京間で格安の深夜バスを利用したら、往復でも1万円。

頑張れば3万円で泊まりと移動料がなんとかなるんですね・・・!

 

 ほんとうに、「東京にかえりたくな~い!」と思うくらい素敵な温泉宿でした。

 

それでも、やはり不便なところはかならずでてくるので、

 最後に自炊部の不安な点・不便だった点を明記しておきますね。

 

 ☆トイレが共同。

私が滞在していた本館3階は、部屋が8室あるのですが、トイレは炊事場にひとつでした。(男女共同。しかも後付けされたのか、若干床が不安定・・・!)

幸い階段をおりてすぐのところに綺麗なシャワートイレ(男女別)があったので、もっぱらこちらを利用しました。

トイレは西洋式で清潔に保たれているので安心です。

難点は人や部屋の数の多さに比べてトイレが少なく感じることですが、実際滞在してみると、8泊したうち、人とはち合わせたのは2回しかありませんでした。

トイレを待つこともなくスムーズでした。^^

 

☆寝具などが古い。

自炊部である以上仕方がないのですが、ええ、まあとにかく古いです!

これは覚悟されたほうがよいかと。

わたしのお布団には誰かがつけたであろう大きな血痕がついていました。

そして、シーツのファスナーはぶっ壊れておりました。

これも味ですかね・・・!;´п`Ⅲ)

 

☆コンセントがひとつしかない。

古い歴史的な家屋のため、電気を多くはひけないそうです。

電気器具の持ち込みは事務所に相談。場合によっては電気料金を加算されることがあります。

 

☆うすい壁と廊下との仕切りが障子だけなので、プライベートが守られない。

一番の悩みの種だったのがこれ!

おとなりのおならの音や寝息までも筒抜けです!

おしゃべりも普通にそばで聞いているような感じで聞こえます。

 

ある晩、外国人のお客が就寝時間を過ぎても騒いでおり、隣からも「うるさい!」との呟きが。

警備の人にいって注意してもらったところ、まったくおさまらず。

深夜2時近くまでテレビと黄色いガールズトークに悩まされました。

普段なら普通の生活でも、自炊部だと自分たちの行動も律することをしないと、周囲に大迷惑が及ぶことを改めて実感しました。

 

事務所に相談しても、声かけは行っているが、こればかりは防ぎようのないことだそうです。

 

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 また、部屋には窓がないのでこれも不便ではありました。(写真は廊下の窓)

空気を入れ替えようと障子をあけると、渡り廊下なので、人が普通に自分の部屋を通過してゆき、少々気恥ずかしい思いも・・・。(*´ェ`*)

結果、締めっぱなしになることが多いので、密閉空間が苦手な方は抵抗があるかも。

 

 こんな感じでしょうか。

不安な点や希望がある場合は、あらかじめ予約時にたずねたりするといいと思います。

わたくしはかなりはっきりモノをいう人間なためか、深夜の騒音や妨害は絶対胸の内にはとどませずに、事務所や番頭さんに相談していました。

やっぱり周囲への迷惑は許せないの!!ぷんすか。ε=(。・`ω´・。)

 

 けれど、総括してとっても素敵な温泉宿でした!

 

 一人で8泊は最初大丈夫かしら・・・と最初は不安でしたが、一人だからこそいろんな方と交えることができました。

 

震災で家を流されてしまい、今になってやっとみんなでお湯につかりにこれる喜びを話してくれたおばあちゃんや、足の悪いおばあちゃんの手を引いて連れてきた若いお孫さん。

海外旅行好きな陽気なおばあちゃんたち。

家族で来られて大沢温泉の魅力を語ってくれた美しいマダム。

最初は避けていたのか、最終日になってやっとたくさんお話してくださった北上から来られた素朴なお隣さん。

 

ほんのひとときの裸のつきあいでしたが、月も綺麗で、川も流れていて、温泉がぽかぽか温かいあの平和な空間は忘れることができません。

 

 また、取材に関しても、いいようのないインスピレーションも沸き起こりました。

けして仕事というのではなく、これからの自分の心もちや生活のありようの線路をやっと探りあてたかのような安堵感。

 

岩手に行くまで風邪で熱を長引かせていたのですが、賢治が歩いたであろう道を1日10キロほど歩いていると、熱も汗と心地よい疲れとともに引き、その疲れも温泉が癒してくれ、夜は今日の出来事を静かに振り返りながら眠る・・・。

一人だったのに、なぜかわたしは新鮮な発見と懐かしさに胸がいっぱいで幸せでした。

 

仕事というより、自身の養生という名目できたのもよかったのかもしれません。

そして、東京という雑多な情報社会からの逃避ということも間違いなくあったと思います。

 

自然至上主義ではけしてありませんが、東京の息苦しさで身体と感覚が悲鳴をあげているのだけは確実で、一度すべてをリセットするためにも、情報や虚栄、虚飾や傷心から孤独になれる場所を探したのだと思います。

 

イーハトーブと温泉のおかげで、枯れ切っていた創造性も回復してきたように思います。

 

できれば、9月の賢治さんの命日である賢治祭にまた岩手に訪れたいです。

きっと全国からたくさんの賢治ファンが集うことでしょう。

 

ここまで長々と読んでくださり、ありがとうございました!

これから大沢温泉を訪れる方の小さな情報として読んでいただけますと嬉しいです。

 

それではまた!