招きの福猫

漫画家の森山まみちのブログです。秋田書店ミステリーボニータにて宮沢賢治の物語「銀のノスタルヂア」を不定期掲載。このブログは漫画の制作日誌です。

春まちの野辺。

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朝、のどかな畑を娘とお散歩しています。

 

まだ冬の景色で花も咲いていませんが、暖かくなると、

大地の大合唱が始まるかのように緑が息吹き、あたりは

光と緑に包まれます。

 

写真の石畳の上は、裏の畑だったところ。

ここで昔白菜や人参、大根、ネギ。。。といった

家でちょっと食べるものを祖母が育てていました。

一番下の畑には、一面に蓮花が咲いていて、それは見事でした。

 

手ぬぐいを被った祖母のもんぺには白い長靴。

その周りをモンシロチョウがゆらゆら飛んでいた。

祖父が天秤を担いで貯水池の狭い通路をゆったり歩いて行く。

 

そんな平和な春の光景を、古い木造家屋から覗いていた2歳の自分。

この世に生まれてきて最初の記憶です。

 

1番最初の記憶って、本人の生き方や志向、ものの考え方に

深い影響を与えているそうですが、自分が田園風景がすきなのも、

この記憶によるものだろうなあ。。。と思うのです。

 

残念ながら、今は畑は使われておらず、

どうやら自分は農業には向いていない性質なので、

引き継ぐことはできませんが、このなんでもない光景は

かけがえのない心の財産として、

一生わたしを温かく励ましてくれるものだと

信じております。

 

 

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奥の野原に植わっている木は柿です。

 

裏山には小さな池があって、小学校や中学の頃、

友達とお菓子を持ってこの柿の木の周りや池で

ピクニックしていました。

赤毛のアンに憧れてか、その池を黄金の湖と呼んで、

汚ったない濁った緑色の池の前で夢想していました。^^;

 

 今となってはそんなことのどこが楽しいのか

まったく理解に苦しみますが、

この隠れ里の、小さな世界で生きていた当時の自分には、

ひどく贅沢で、上等なものだと信じて疑わなかったのです。

 

 

今でもよく、あの時の無敵の心に戻りたいと

よく思います。